harahara BLOG

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2013
07/04

シェアオフィスを借りる際、知っておきたい3つのメリットとデメリット

 

Creative Mornings with Pamela Goldsmith-Jones | Photo Credit - Trevor JansenPhoto Credit – Trevor Jansen

 

フリーランス時代を2年弱シェアオフィスで過ごしました。とても有意義で人脈もそれなりに広がった実感があります。ただ多種多様な人たちがたくさん出入りする空間なので良いこと悪いこと当然両方あります。メリットデメリットを踏まえて幾つかご紹介したいと思います。

 

 

 

【メリットその1】色々な人達と知り合うことができる。

 

これが最大のメリットと言い切っても過言ではないと思います。私の入居していたシェアオフィスにはWebデザイナー、グラフィックデザイナー、イラストレーター、コピーライター、建築家、などなど様々な業種の人が多く在籍していました。

 

異業種間ならではの刺激的な案件が発生もするので営業に積極的に行かないようなスタイルの人にも向いていると思いました、そして単純にコネクションが広がります。私自身はその中で本当に仲が良くなる人もいました。

 

あとは定期的にイベントが開催されていたのでそういうところで更に人脈を広げることが可能です。私が入居していたシェアオフィスも季節毎のイベントの告知が廊下に貼りだしてあったりしてそこに行きたければ名前を書いて参加する、みたいな気軽な飲み会が多くとても楽しかったです。興味のあるシェアオフィスがそういったイベントに意欲があるかどうかもチェックしてみるといいかと思います。

 

 

 

【メリットその2】空間を自由に使える

 

会社のオフィスに比べると共有で使えるフリースペースなどが豊富にあるのがシェアオフィスの特長です。作業に煮詰まった時、気分転換をしたいときなどノートパソコンを持ち歩いて好きなところで仕事をする、まさにシェアオフィスの醍醐味です。

 

あとは大抵がフラットな構造で出来ているので風通しも抜群です。場所によってはパーテーションなどで囲われているところもありますが他のクリエイターさんのモノヅクリも伝わってくるので心地よい緊張感があります。

 

 

 

【メリットその3】手頃なコスト感

 

都内で事務所を借りようとするとそれなりの金額になります。特に従業員が自分+1人だったりすると逆にスペースをもてあます割にコスト的に旨味が少なくなる可能性もあります。その点シェアオフィスは1人からでもそれなりのデスクを構えることができます、1人用、2人用などスペースがしっかり割り当てられる割に値段がとても安くすむのでランニングコストとして考えるとかなりの魅力です。

 

あとはどこのシェアオフィスにもOA機器が充実しています、独立したての時はお金が無いものです。そんな時にもシェアオフィスならコピー1枚/○○円、インフラ使用量/月○○○円、などそれほどヘビーに使用しない人であれば必要十分な機能を兼ね備えています。冷蔵庫なども備えてあるところも多いので夏場など飲み物を買ってきたときも自由に保管ができます。

 

 

 

ここまではシェアオフィスについて大きく3つのメリットについて書きました。ここからはあまり語られることが無いデメリットを同様に3つあげていきたいと思います。

 

 

 

Creative Mornings with Pamela Goldsmith-Jones | Photo Credit - Trevor JansenPhoto Credit – Trevor Jansen

 

 

【デメリットその1】ルールが曖昧

 

例えばオフィス内に毎日近くの席で大声で話しをしている人がいたとしても会社という組織であればボトムダウンで「大声で話しながらの業務は基本禁止!」としてしまえばいいのですが知らない業者さんの場合はそうもいきません。運営会社に伝えればいいのですが向こうからすると入居者はある意味クライアントでもあるので上司が部下に言うような良い方は難しいです。しかも明らかに倫理的に逸脱した行為であれば注意をするのはたやすいですがそこは大人だけあって往々にして守られます。

 

 

 

【デメリットその2】「自由」の解釈が人によりまちまち

 

上であげたデメリット1と重複する部分もあるのですが、フリースペースなどがある場合そこを半占有化してしまうことがあります。多くのフリースペースは打ち合わせやちょっとした作業をする場合に使われることが多いのですが「自由に使っていい」という解釈は人によって違うので使い方は人によって変わってきます。

 

荷物や資料が多い人はそこを自由に使ってしまうこともあるでしょうし、従業員やアルバイトを雇っている人はそこを第2のデスクとして使わせてしまう場合もあります。ある程度は自由に使ってもいいと思うのですが「そこをどれだけの時間占有するか」ここが使う側のセンスが問われる重要なポイントです。

 

「皆が気持ちよく使えるスペース」という言葉1つ取っても解釈はまちまちで、ここも会社組織であれば比較的簡単にクリアできる部分ですがフリーランス同士が集まるような空間だと意外にも解釈の溝を埋めようとするのは大変です。

 

 

 

【デメリットその3】機密保持の難しさ

 

機密情報を取り扱っている場合、モニタを見られることだけでも漏洩に当たることが多々あります。もともと風通しが良い分いろんな人が出入りしますしパーテーションなどがあったとしてもやはりそこはオフィスほど堅牢なセキュリティの概念が存在しません。私もそういった機密保持契約を結んだ仕事が多かったため、そういう案件はなるべく家に持ち帰り作業するようにしていました。

 

会社組織であれば社内のセキュリティーさえしっかりしていればそういった資料をデスクにまとめて置いて帰ることも可能でしょうがシェアオフィスではそうもいきません、厳重に管理できるキャビネットは必須ですしそうでなければそれが難しければ資料は全て持ち歩かなければいけません。

 

これが1年中続くと意外にも「あぁしんどいなぁ・・・」とボディーブローのように効いてきます。1度は途中まで帰ってデスクに重要な書類を置きっぱなししたことに気づき泣く泣く戻ってキャギ付きのカビネット鍵付きのキャビネットにいれた覚えがあります。

 

 

以上、私が経験した中で思う、メリット、デメリットを3つずつあげました。

 

 

シェアオフィスは自由さがウリな空間ですが自由を取り違えると結局会社内でギスギスすることとさほど変わりが無くなってしまいます。シェアオフィスには明確ではない、常識と倫理のはざまのモヤっとしたルールがたくさんあるのでそこを上手くやりくりするために“大人であること”がより一層求められる空間なのです。入居する際は思い込みの「自由感」に惑わされず冷静に考えてみるのも良いのではないでしょうか。
Posted By Rentaro Fujiwara
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